オペラ『カルメン』より、セギディーリャのレッスン風景です。
インテンポに流れすぎず、“間”を活かした歌唱で色気を出す練習。
音楽に緩急をつけることで、表現がぐっと豊かになります。
🎵「セギディーリャ」《Près des remparts de Séville》(セビリャの城壁の近くで)
解説:スペイン舞曲「セギディーリャ」のリズムで展開されるこの曲は、カルメンの誘惑と計算高さが光る名場面。テンポの間合いが色気を生む鍵です。
歌唱:カルメン
内容:牢屋に入れようとするホセに、誘惑の歌で脱走をけしかけるシーン。
レッスンのポイント:
- インテンポに固執しない
- 歌に“間”を作ることで余裕と色気が生まれる
- 音楽の緩急が感情を引き出す
物語のあらすじ(全4幕)
第1幕|誘惑と始まりの予感
セビリャの広場。ジプシーの女性・カルメンが男たちを翻弄しながら「ハバネラ」を歌い登場。
カルメンは、まじめな軍人ホセの心を見抜き、誘惑の花を投げかけます。
その後、工場で騒ぎを起こしたカルメンは逮捕されますが、セギディーリャを歌いながらホセを魅了し、逃亡を手引きさせます。
🎵 注目アリア:
- 「L’amour est un oiseau rebelle(ハバネラ)」
- 「Près des remparts de Séville(セギディーリャ)」
第2幕|情熱とすれ違い
酒場で踊るカルメンのもとに現れるのは、人気闘牛士エスカミーリョ。
「闘牛士の歌」で喝采を浴びながら登場する彼に、カルメンは関心を示します。
一方、軍務を離れてやってきたホセに対し、カルメンは「自由でなければ愛せない」と告げ、彼を密輸団に誘い込みます。
🎵 注目アリア:
- 「Votre toast, je peux vous le rendre(闘牛士の歌)」
- 「La liberté(自由)というカルメンの価値観の象徴)
第3幕|崩壊の始まり
山中の密輸団の隠れ家にて。カルメンの心は既にホセから離れつつあります。
ミカエラがホセの母の危篤を伝えに来たことをきっかけに、ホセは一時帰還しますが、彼の嫉妬と執着は強まるばかりです。
🎵 注目アリア:
- 「La fleur que tu m’avais jetée(花の歌)」:
ホセがカルメンの投げた花を胸に秘め、純愛を語る名アリア。
第4幕|情熱の果て
闘牛場前。人々は祭りで盛り上がる中、ホセはカルメンを待ち伏せし、復縁を迫ります。
カルメンは毅然と「いいえ」と言い放ち、運命の結末へ。
闘牛場の歓声が鳴り響く中、カルメンはホセに刺されて命を落とします。
🎵 注目シーン:
- 「C’est toi ! C’est moi !」:ホセとカルメンの最終二重唱。激情と沈黙が交差する緊張感ある場面。
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